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ミネラル吸収への影響

 

 

ミネラルの吸収への影響は、年齢が関与し、一部のミネラルでは成長期に特異的に吸収率が高くなるものがあり、厚生労働省の食品摂取基準において、成長速度が高い乳児期に目安量が設定されている場合があります。また、消化不良や吸収障害を伴う疾患では、他の栄養素と同様にミネラル類の吸収率が低下していると考えられます。

必須ミネラル

生体面でミネラルを分類すると人に対する必須性から必須ミネラルと非必須ミネラルに分けられます。そのミネラルが必須であるか否かを決めるためには、そのミネラルが不足した場合、欠乏の状態が発生し、そのミネラルを補給することにより改善されればそのミネラルが必須ミネラルであると考えられます。しかし、人において欠乏の状態で発見されるミネラルは少なく、また人以外の高等動物に欠乏状態が現れるミネラルも必須である可能性があると考えられていることを含め、厚生労働省が食事摂取基準を設定している、ナトリウム、カリウム、マンガン、マグネシウム、カルシウム、リン、セレン、ヨウ素、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、亜鉛の13種類のミネラルについて必須ミネラルと分類されました。

​食品からの吸収

食品中のミネラルは、消化管から吸収され、体内の諸器官においてその機能を発現しますが、発現までの工程で様々な損失が生じています。食品中のミネラルが持つ生理的作用の大きさは、食品などに記載されている量に比べてかなり低いレベルであると考えられ、さらにそのミネラルの有効性は、摂取する食品の種類、食品の組み合わせ、それを摂取する人の状態によって変動するといわれています。食品に含まれるミネラルの必要量を摂取するために、調理によるミネラルの損失、付加や変性を考慮しなければならないといわれています。例えば、味付けの食塩を使用することが多いとか、味噌や醤油を用いますが、これらにも食塩が含まれていて、ナトリウムの過剰摂取につながると考えられています。また、ミネラルによってはタンパク質と結合して存在しており、加熱などによるタンパク質の変性により消化性、吸収性が低下するといわれています。

 

ミネラルとは?

 

ミネラルには、カルシウム、鉄、ナトリウムなどがあります。必要な量は少ないのですが、人の体の中では作ることができないので、食べ物からとる必要があります。ミネラルは、骨などの体の組織を構成したり、体の調子を整えたりする働きがあります。 地球上に存在する元素のうち、水素、炭素、窒素、酸素を除いたものをミネラルといいます。およそ100種類ある元素の中で、人の体の中に存在し、栄 養素として欠かせないことがわかっているミネラルとして、現在16種類(ナトリウム、マグネシウム、リン、イオウ、塩素、カリウム、カルシウム、クロム、 マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、ヨウ素)が知られています。そのうち厚生労働省が摂取基準を決めているのは、イオウ・塩素・コバ ルトを除く13種類です。

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